広家*もつ
岐阜県飛騨市河合町(旧河合村)元田 R360小鳥川沿い
営業時間/昼食どき 定休日/木曜日
新鮮な飛騨牛内臓をピリ辛鉄板焼き

 つい見落としてしまいそうな、田舎の大衆食堂風情の店である。しかし侮ってはいけない。これこそが、一部に熱狂的なファンを持つ「飛騨牛もつ」の名店なのである。

 そもそも飛騨地方において「もつ」とは牛の内蔵のさまざまな部位を混ぜて味付けし、鉄板で焼いた料理のこと。部位ごとに分けられ、網で焼くスタイルに慣れ親しんだ一般人には、それだけで珍しい。広家の場合も「もつ」には、ホルモン、ミノ、センマイ、ハチノス、肺、等々の部位が使われている(日によって多少変わる)。
 そして、ここが肝心要なのだが、その肉の質が素晴らしい!使われているのはもちろん、高級ブランドとして名を馳せる地元の飛騨牛。赤身は落としてから熟成させた方が旨いが、内臓に関しては鮮度が命であるから、屠畜場で落としたその日に仕入れ、丹念に下処理し、翌日以降の分は冷凍保存しておく。1回仕入れた分は基本的に次回の屠畜(週に1〜2回行われる)までに使い切る。すべて生で食べられるほど新鮮なのだ。産地じゃないと、簡単にはできない芸当である。

 味付けは豆板醤をベースにニンニク等を混ぜた、広家オリジナルのピリ辛。なんでも、店を切り盛りするオバチャンが、韓国の人にアドバイスを受けて開発したものらしい。この味は飛騨地方でも他にない。醤油味や味噌味が普通なのだから。高山あたりから毎週通う常連がいるのも、そのためだ。

 百聞は一食に如かず。内蔵に抵抗のない方なら、その旨さに理屈は不要。ひとつひとつの部位の味や食感の違いがイキイキと伝わるだろう。内臓嫌いだった人でも、内臓に対する考え方が変わるかもしれないので、ぜひお試しいただきたい。濃いめの味付けは白飯のオカズによし、酒の肴によし。1人で2〜3人前など、あっという間になくなる。実は肉を食べ終えた後の裏メニューがあるのだが、それは常連だけのオタノシミということで内緒。

 さて「もつ」の他に焼肉メニューは「はつ」がある。塩コショウを降って焼く、飛騨牛の心臓だ。血生臭さなどみじんもなく、コリコリした歯触りと独特の旨さが味わえる。これも、そこらの焼肉屋の品とは次元が違う。もちろん「飛騨牛」ことカルビも美味、こちらはピリ辛醤油ダレにからませてある。「中華そば」や「カツ丼」といったメニューも用意されているので、肉嫌いの方も安心して連れていける。
 またサイドメニューでは、夏期限定の「冷奴」が抜群に旨い。オバチャン手作りの「漬け物」もオススメだ。

 しかも、だ。たらふく食べて飲んでも、1人2000円かそこらという値段の安さも魅力である。貧乏アングラーも、ここなら思いきり豪遊できる。

 場所は国道沿いなので分かりやすい。ちょっと河合まで足を伸ばすのは、という方は「もつ」の宅配もしてもらえるのでご利用を。100人前単位(!)での注文がよく入るらしい。ここに書いて注文殺到するといかんので、電話番号はご自分でお調べを。

ハマリ度 ★★★★★
レア度 ★★★★
RFC常連度 ★★★★★

2004/05/06 佐藤ノブヲ(2007/11/11一部修正)


外観はこんな感じ。レジェンドあすか(テニスコートを備えた公営宿泊施設)のそばなので、すぐ分かると思う。


もつに少々の野菜を混ぜて、鉄板で焼く。肉と野菜から出た水分が消えかかったくらいが食べ頃。

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