うなぎの西惣*うなぎ丼
岐阜県関市武芸川町高野
営業時間/11時〜14時、17時〜20時 定休日/月曜日
旧武芸川町の穴場的名店

 関市といえば美味いうなぎ屋が多いことでも知られる街。しかし関市街地の名店は昨今混雑が激しく、ほぼ100%行列覚悟の店まで出現してしまった。この事態に憂いた関市民がいま注目しているのが、平成の大合併で新たに関市に統合された旧武芸川町のこの店。マスコミで紹介されることも少なくちょっと前までは知る人ぞ知る存在だったのだが、最近は人気急上昇中なのである。
 場所は「道の駅むげ川 」を北へ上がり最初の信号を越えてすぐを西折した、集落の中。表通りは岐阜市北部から美濃、郡上方面へ向かう際のルートであるから、通りに掲げられた看板を目にしたことのある岐阜市民も多いだろう。長良川中央エリアでシラメやサツキマスを狙う時、美濃フィッシングエリアの行き帰りに寄るのも便利だ。ちなみに私のお気に入り「武芸川温泉ゆとりの湯」もすぐ近くにある。

 西惣のうなぎの焼き方は、もちろん中部流の「背開き・蒸しなし」だ。やや強めの炭火を使うことで表面に香ばしい焦げ目をつけつつ、絶妙の焼き加減で適度に脂を落とし、しかも中はふんわりジューシィに仕上げている。タレはこのエリアとしては甘さも量も控えめ。名古屋の店のように仕上げにミリンに通したりしていないから、ベタつきもない。もう少し濃い味をという客のために、タレが別添えされているのもうれしい。カウンター越しに覗いても特に変わった仕事はしていないのだが、1本1本丁寧に焼かれているのが好印象。言うならば極上の「普通さ」なのである。ここは店唯一の焼き手と思われるご主人に敬服しなくてはなるまい。

 ただしこの店、ひとつだけ他店と異なるところがある。うなぎ丼を頼むと、小口切りの細ネギ、おろしワサビが薬味として添えられてくる点だ。好みに応じて名古屋名物ひつまぶしのように食べてください、ということ。特にワサビとうなぎの相性は抜群と考えている私にとって、これは願ってもないサービスだ。最初の半分はそのままで食べ、残り半分は薬味を使って、というのが一般的なところだろう。さらには急須のお茶で最後のひとくちをお茶漬けにしてもいい。
 こうやって食べ進むと途中で味が変わるので、いつもよりたくさん食べられる。うなぎ好きには並1,800円(それでも使っているうなぎは他店より大きいが)よりも、うなぎの量の多い上2,500円をお薦めしておこう。

 西惣は私にとってまさに「この焼き加減、この味を探していた!」という店。以前は関市街地「孫六」のレアな焼きで脂たっぷりのうなぎが好きだったのだが、歳をとったのか最近はちょっと苦手になってきていたのだ。浦嶋君を連れていったところ、彼も一発で気に入ってくれた。うなぎ好きのあなた、一度足を運んで評価してみてください。

焼きの満足度 ★★★★★
楽しく完食度 ★★★★
穴場度 ★★★

2008/08/24 佐藤ノブヲ


店内のメッセージによると(2008年夏)、原料高騰のため最近うなぎを小さくしたらしい。それでも並でこの大きさである!焦げ目が香ばしくて楽しい。


いかにも美味いうなぎを出してくれそうな外観。数年前に改装したらしいが、古い民家の佇まいはそのまま残されている。店の前と裏に6〜7台分の駐車場があるが、昼どきは待たされることもある。

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