3年連続の道東鮭鱒フィッシングツアー。今回は稲葉・浦嶋・佐藤の3人に加え、大野君が初参加。北海道初釣行の大野君に、はたして魚たちは微笑むのか?昨年の爆釣劇は再現されるのか?

9月4日(木)

●阿寒川/阿寒町 その名の通り・・・?
 名古屋発のJASが釧路空港に降りたのが14時頃。レンタカーの受付等々を済ませると、出発は14時30分くらいになっていた。道東の日没は早い。初日の釣りを少しでも長く楽しむために、地理的に空港から最も近い阿寒川を、我々は行く先に選んだ。
 まずは中流域に探りを入れる。しかし魚の反応は皆無。ここは10分程度で切り上げ、ある程度の魚影が期待できる上流部C&R区間へ急ぐ。16時頃に到着。川相は素晴らしい。チョークストリームあり、本州の渓流のような瀬や淵あり、もちろん周囲は鬱蒼とした原生林に包まれている。
 だが抜群の雰囲気とは裏腹に、魚の反応は少ない。夕マズメまでの1時間ちょっとで、まともな魚は浦嶋君がバラシた30cm級ニジマスのみ。あとはアメマスやニジマスの幼魚ばかり。唯一の話のネタは私が釣ったイトウの幼魚。スレているのか?魚影が薄いのか?誰もが口を揃えて「あかん・・・」と呟いたのは言うまでもない。
 この日の宿は中標津町のトーヨーグランドホテル。食事別のホテルなので時間を気にせず釣れるし、この場所なら翌朝の釣りを予定している忠類川へも30分弱と近いからだ。阿寒川から2時間近くかけて移動する。

●本日の夕食 丸福/中標津町のラーメン
 「丸福」は道東エリアではかなり有名なラーメン店。やたらとメニューが豊富だが、どれもなかなかにイケルとの評判だ。
 大野君と稲葉氏は「特味噌野菜」浦嶋君は「とんこつ醤油」私は「塩野菜」をオーダー。どのラーメンにも共通するのは基本のスープの美味さ。コンブや魚節といった和の素材が多く使われているようだ。ただし濃い味付けも共通で、もうちょっと薄いとさらに好ましいというのが4人の共通見解。またトッピングの「野菜」はやたら量が多く、普通の人ではもてあますほどのボリュームになる。
 感心したのはチャーシューの美味さ。これは特筆もの。飯と肉の分量が半々というチャーハンを試してみたくなった。サイドメニューのギョウザも1級品であった。カレーライス等のラーメン屋らしからぬメニューにも期待がもてそう。だがもう満腹なので次の機会の課題としよう。


阿寒川。雰囲気は抜群なのだが


「丸福」の塩野菜ラーメン

9月5日(金)

●忠類川/標津町 昨年に比べれば大苦戦、でも!
 スタートフィッシングの5時に合わせ、忠類川第1管理棟(この時期はL&F専用C&R区間)へ。例年ならカラフトマスの遡上ピークとなる時期だが、今年は不漁年。踏んづけるほどに魚がいた昨年のような釣りは期待できそうにない。
 ポイントを品定めしていると、浅瀬の中ほどでカラフトマス(ピンクサーモン)がジャンプ。なんだ、魚はいるじゃん。そして1投めからバイト。これはフッキングしなかったが、2投め、3投めとチェイスが続く。下流の平瀬では浦嶋君がさっそく竿を曲げている。
 この日、私がつかんだパターンはサイトフィッシング。瀬でも淵でも川の中を凝視して(しなくてもけっこう見つかるが)、見つけた魚影の鼻先にアップクロスでミノーを送り込む。そして鼻っ面で小さくトゥイッチ。チェイスは多いがやる気がいまひとつで、なかなかフックアップまではいかないのだが、それでも5尾をキャッチできた。うち4尾は60cmオーバーのオスで、最大は68cmの良型であった。
 浦嶋君のパターンはちょっと違う。平瀬でクロスにミノーを投げて、あとは張らず緩めずの状態で川を横切らせる。糸フケに注視し、魚信があったら聞き合わせ。これがツボにはまったようで、彼は1カ所の平瀬で7尾をキャッチ。なぜか他のポイントでは釣果ゼロであったが。
 稲葉氏も浦嶋パターンで2尾をキャッチ。初挑戦の大野君は、浦嶋パターンで1尾。得意のダウンストリーム&トゥイッチで1尾。終わってみると11時までに4人で16尾と、かなり自慢できる結果を残せた。ちなみにこの日の忠類川第1管理棟の釣果は1人平均2.7尾程度。シロザケ(チャム)はエリア内で2尾。残念ながら我々には釣れなかった。
>ヒットルアー シュガーディープショートビル75F・85F
 カラフトマスにはやっぱりこれ。シュガーミノーで十分に思える平瀬でも、底をコツコツと叩くのが魚を刺激するようだ。魚影の濃すぎた昨年はスレ掛かりも多かったが、今年はまったくなかった。フックは丸セイゴ20号から自作したシングルをテールに1本。

●本日の昼食 亀代食堂/標津町のイクラ丼&ジンギスカン定食
 昼食は昨年と同じ店で。稲葉氏と大野君がイクラ丼、浦嶋君と私がジンギスカン定食を頼む。どちらもボリューム満点。味も平均以上。魚からラーメンまでメニューも豊富で、どなたにもオススメできる。他の客が食べていたオムライス、美味そうだったな〜。

●当幌川/標津町 サイズは昨年より小さめかな
 午後は昨年いい思いをした当幌川へ。渓流という風情ではないが、牧草地の間をくねくねゆったりと流れる、北海道ならではの川だ。晴天の真っ昼間ということもあってか、反応は昨年よりは少ない。それでも倒木の下、ボサの際といった「いかにも」なポイントからは、ちゃんとアメマスが出てくるから嬉しい。サイズは15〜40cmとまちまち。昨年のように30cm級揃いとはいかなかったが、十分な釣果に満足。
>ヒットルアー シュガーミノー50F、こぶん
 川の規模が大きくはない、障害物まわりのピンスポットでの釣りが強いられる、という条件ではミノーは小型の方が使いやすい。遊び半分で私が投げたこぶんにも、魚はしっかり反応してくれた。

●松法漁港/羅臼町 ガヤやらソイやらカジカやら
 15時頃に当幌川を切り上げ、標津サーモンパークへ。ここで今年は、大野君がイトウに噛まれて流血。餌をやっていたのではなく、水面を指先で叩いていたらバクッとやられた。恐るべし「幻の魚」。
 本日の宿、民宿本間に向かう道中、松法漁港で30分ほど竿を出す。1昨年も楽しんだ、ソフトルアーによるロックフィッシングだ。この日はガヤ(エゾメバル。メバルの仲間だが食味はイマイチ)の活性がムチャ高。ルアーの選択が良かったのか、稲葉氏は入れ食いだ。サイズは15〜26cm。北海道では外道扱いの魚とはいえ、なかなか面白いぞ。
 大野君は他の3人よりも意識的にボトムを叩いている。その結果、ガヤ以外にシマソイ(ソイの仲間で高級魚)2尾とカジカ(川のカジカの仲間だが海棲)1尾をキャッチ。

●本日の宿 民宿本間/羅臼町
 ここも3年連続で泊まる宿。メンメ(キンキ)湯煮、カキ塩茹で、毛ガニ、ツブ、サメカレイ、メジカ、ホヤetc.地の魚貝の美味さは言うまでもなし。特に今年は獲れたてのボタンエビ刺身と、自家製メフン(サケの血合の塩辛)が秀逸。今回は初めて翌日の朝食もいただいたが、お母さん手作りの煮物類がこれまた美味であった。
 毎回同じ季節に来ているわけだが、ぜひ違う季節に訪れて、別の旬の素材を食べてみたいものだ。なんでも羅臼は冬がウニの漁季で、その時期は朝食がウニ丼だとか。
 食事の際は美幌から来たという50過ぎのグループと楽しく話をさせていただいた。ビールやトウキビ、焼き鳥までご馳走になってしまった(っていうか宿のメシだけでも腹一杯なのに食べきれないって)。聞けば子供の頃の同級生グループなのだという。いいなぁ、いつまでも仲良くって。
 ホームページはこちら http://www5.ocn.ne.jp/ ̄rausu/


大野君、人生初のカラフトマス


浦嶋君は7尾をキャッチ


当幌川にて。小さいねと稲葉氏


ガヤもこのサイズになると楽しい!


本間のメシは最高っす!

9月6日(土)

●岩尾別川/斜里町 クマが出たらしいんですぅ!!
 さてこの日は朝の3時30分に相泊港に集合して、知床へ磯渡し。カラフトマス爆釣は間違いなし!・・・のはずだったのだが、前夜、事前に渡船を頼んでいた英人丸さんから連絡が。波高予報が3mもあり、出船中止にするとのこと。しかも朝起きてみるとベタ凪で、いと悲し。
 そこで本間でゆっくりと朝食をとり、向かったのは知床半島の反対(北)側、ウトロの岩尾別川。知床では珍しくヤマメが数釣れる場所らしい。
 ところがこの川、渓相は悪くないが岩尾別温泉に向かう道路沿い。エントリーが簡単すぎて、だいぶ釣り荒れしているようだ。魚の反応は少なく、まともなサイズのヤマメは私が釣った23cm1尾のみ。あとはオショロコマ数尾。ただし稲葉氏のオショロコマは26cmと、この魚にしてはグッドサイズだった。
 挙げ句の果てにパトロール車がやってきて「10分ほど前にここにヒグマが出たぞ」と警告される。もちろん速攻でロッドオフ。正味1時間ちょっとの釣りに終わった。

●斜里川/清里町 時期を外しちゃったかな?
 続いて向かったのは、ヤマメの名川として知られる斜里川。清里町内の数カ所を探る。流れは小砂利の平瀬が主体で、所々の倒木や深み、石まわり、ボサ下等がポイント。河原がほとんどなく、遡行は水中歩行でけっこう疲れる。
 ここではちょうどサクラマス・ヤマメの産卵期に当たったようで、死にかけたボロボロの魚が次々と流れてくる。こんな状態ではヤマメは期待できない。案の定、ヤマメは釣れても稚魚ばかり、後はアメマスオショロコマ。しかも最大で稲葉氏の28cmと、サイズも納得できず。大野君がようやく初オショロコマをキャッチできたのが幸い。
 でも川で出会った地元のアングラーは昨年70cm級ニジマスを掛けたとかで、時期を改めて再挑戦の価値はありそうだ。ヤマメ狙いならやっぱ初夏、アメマスなら秋かな。

>ヒットルアー シュガーディープ35F
 斜里川の平瀬は水深30〜50cmほどと、ちょっぴり深い。ここを探るのには、今秋の新製品ディープ35F(プロトモデルを使用)がぴったりだった。小さいくせに流れにも強く、なかなかの実力。今後、出番が増えそうだ。

●釧路川/弟子屈町 街のど真ん中でも釣れるのね
 この日の宿は屈斜路湖畔。そこで夕マズメは屈斜路湖から流れ出す釧路川で竿を出してみることに。レイクには見向きもしない、川好きの一行であった。
 時間もなかったので、エントリーしやすい摩周の街のど真ん中で釣ることに。私などウェーダーも履かずに護岸を釣り歩き。みな半信半疑で竿を振るが、魚信はちゃんとあった。小型ばかりだがアメマスニジマスヤマメ、そして今釣行初顔見せのウグイと、2時間弱で各自数尾ずつキャッチ。これが北海道のポテンシャルですよ!
 ところで本日で魚種10種目を達成。最後がウグイというのが何だけど、妙な充実感を覚えた一行であったとさ。

●本日の宿 屈斜路プリンスホテル/弟子屈町
 今回は飛行機&レンタカーの手配の関係で、1泊だけ宿が付いてきた。それがここ。屈斜路湖畔最大のリゾートホテルだが、普通に泊まっても宿泊は食事付き1人1万円以下とリーズナブル。
 団体旅行の定宿でもあるので期待はしていなかったが、実際は思った以上に快適だった。部屋は広いし、温泉もグッド。食事はバイキングだが、昼食もとらずに釣りまくった我々にはむしろ有難かった。味もまずまず。釧路川と屈斜路湖の釣り基地としては、なかなか良い選択だと思う。


出発前に本間のご夫妻と


岩尾別川は開けた渓相


岩尾別川の野性味あふれるヤマメ


斜里川は次回に期待

9月7日

●釧路川/弟子屈町 いいじゃん、この川!!
 実は前夜に「トラウトの達人」こと中林君から連絡が。彼の友人が我々よりひと足先に道東に来ており、釧路川で40〜60cmのアメマスの群れに当たったらしい。その場所を事細かに聞き出し、最終日を賭けることにしたのである。
 場所は前日より少し下流。街中と違って風景はがぜん野性味を帯びている。釧路川というと湿原をゆったり流れるイメージが強いが、上流域は益田川や宮川のような見慣れた清流だ。ただし周囲はしっかりと北の森に囲まれている。
 柳の下に2匹めのドジョウはいないと言うが、蓋を開けてみるとまさにその通り。期待の群れには出会えず、当たりは散発。稲葉氏が38cmのアメマスをキャッチするが、他は小型ばかり。我々はどんどんと川を釣り下って行く。
 入川点から1km近く下ったところで、ついにドラマが訪れた。小さな落ち込みで私のシュガーディープ70Fに鈍重な魚信。重量感がぜんぜん違う。ラインは6ポンド、一瞬にして「このタックルで手に負える魚じゃない」と覚った。猛烈なトルクで下り始めた魚について川を走ること100m余。遂にラインが限界を迎える。正面切って魚と戦い、糸を切られるなんて久々のこと。悔しいが、なんだか感動。
 思い直して同じポイントで25cmと45cmのアメマスを2連発。45cmさえ秒殺できただけに、さっきの魚は何だったのだろう?チャムか、カラフトマスか、ニジマスか、アメマスか?すぐ隣で一部始終を見ていた大野君は、北海道ならではのヒレピンのニジマス30cmをキャッチ。
 同じ頃、私より少し上流の瀬肩には浦嶋君。彼は忠類川と同じパターンでカラフトマス(もちろん釧路川では禁漁なので、釣れても即リリースしなければならない)とアメマスを連続ヒット。ただし4ポンドラインのウルトラライトタックルだったので、カラフトマスは1尾を除いてラインブレイク。アメマスも1度50cmクラスがヒットし足元まで寄せたのだが、こちらはフックを伸ばされサヨウナラ。
 そうこうするうちに11時。帰りの便が15時過ぎなので、もう釣りを終えなければ。釣果そのものは、これまでのように爆釣とはいかなかった。しかし様々な川と魚種に出会い、楽しい思いも悔しい思いもして、なかなかに充実した今年のツアーであった。

>ヒットルアー シュガーミノー50F・65F、シュガーミノースリム55F・70F、シュガーディープ70F、シュガーディープショートビル75F
 ポイントによって異なる水深に、事細かにルアーをアジャストするのが良かったようだ。アメマス45cmはショートビルで。浦嶋君の釣果はほとんどシュガー50F。

●本日の昼食 みはら/釧路市のラーメン
 昨年は初日に訪れたラーメン店。大野君は塩チャーシュー、他の3人は醤油チャーシューを頼む。一見すると素っ気ないほどシンプルな普通のラーメンだが、麺もスープもしみじみと美味い。ここのラーメンを食べると、最近世間で流行のラーメンが、いかに上っ面ばかり厚化粧なのかが痛感される。

2003/09/10 佐藤ノブヲ


45cmの良型アメマス


大野君はヒレピンのニジマスを


みはらのラーメンは素肌美人?

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