毎年恒例となった、夏の終わりの道東ツアー。だが待ち受けていたのはカラフトマス不在という厳しい現実。とはいえそこは包容力豊かな北の大地。釣れる魚は釣れるし、旨いものは旨い、やっぱ大満足の旅なのであった。

8月26日(木)

●本日の昼食 てん馬屋/津別町 こんな町にもラーメン名店
 今回のメンバーは稲葉、浦嶋、大野、佐藤。昨年と同じ4人組。空の便は、行きは名古屋10:30発女満別行ANA、帰りは釧路15:05発名古屋行JALを選んだ。名古屋空港を利用する場合、このパターンがいちばん滞在時間が長くとれるからだ。どうせ夏休み期間で往復割引がないしね。
 さて12時過ぎに現地に着いた我々が最初に行ったのは腹ごしらえ。ラーメンフリーク浦嶋&大野の熱烈なる希望で、網走川・津別川近隣で旨そうなラーメン店を探していたら「てん馬屋」なる店を発見した。その道の方にはけっこうな有名店らしい。
 メニューは醤油、塩、味噌とシンプル。稲葉氏と浦嶋君が醤油チャーシュー、大野君が味噌チャーシュー、私が塩チャーシューをオーダーする。へぇー、醤油にはコショウ、味噌と塩には白ゴマが、すり鉢に入って出てくるのね。トンカツ屋みたい。で、主役の方はというと、こりゃまた予想外に美味。地元の方には失礼だが、こんな辺境の町で、これほどのラーメンに出会えるとは!
 醤油は比較的オーソドクスなタイプ。スープのコク、醤油の香りのバランスがいい案配。味噌はピリ辛タイプで、ちょっと若者向けかな?塩はいわゆる豚骨塩系、非常にコクのあるスープだが、脂っこくも塩辛くもなくGOOD。
 今回の旅、出足はなかなかと大満足の一行であった。

●津別川/津別町 北のレインボーはパワフルなのだ
 14時過ぎに釣り開始。「てん馬屋」のすぐ横を流れる津別川(網走川支流)で、残り少ない初日を遊ぶ。
 入川したのは津別の市街地より数kmほど上流。田園地帯を流れる渓流だが、河畔林は豊か。川原と呼べるものがほとんどなく、木漏れ日射す林の中をウェーディングで遡行することになる。
 1投め。さっそく私に魚信。これはバレたが、次のキャストで見事にヒット。瀬の中を走る走る。ほんの25cmほどのニジマスだったが、さすがは北の野生魚、岐阜の川にいっぱい泳いでいる放流もんと同じ魚とは思えないほど強い。
 しかし、入川点から釣り下った稲葉氏と私には、その後さっぱり魚信がない。あきらめて釣り上ると、先を行く浦嶋君、大野君がほくほく顔だ。尺を超えることはなかったが、各自6〜7尾のニジマス、アメマスをヒットさせたとか。「倒木まわりとか、ちょっとした深みとか、狙い通りのポイントから出てくるから楽しいね」とのご感想。
 いささか窮屈にはなるが、私たちも遡行に混ぜてもらう。その後はニジマスは小型しか出なかったが、25〜28cmのアメマスを何尾か釣ることができた。
 16時過ぎ、少しだけポイント移動。他の3人がぺちゃくちゃ無駄話をしている間に、稲葉氏は1人さっさと釣り下ってゆく。他の3人は・・・初日はもういいや、と片付けに入っちゃった。そして17時、釣りを終えて宿に向かう時間がやってきた。稲葉氏が悔しそうな顔で戻ってくる。「いや〜ビッグワンにやられました。ヒットと同時に倒木の下に潜られてブレイクですわ」どうも40〜50cmはある良型ニジマスだったようだ。ん〜残念。これだから北海道の川は油断できない。

●本日の夕食 西陣/中標津町 安くて旨くて愛想よし!
 まずは中標津町のトーヨーグランドホテルにチェックイン。いつもこの宿を使っているが、温泉大浴場の透明でとろりとした泉室が気持ちよく、しかも食事別で5000円程度と安くて、我々のお気に入りなのだ。客室も普通に小綺麗。しかも今回は、こちらのミスで予約時に頼んだ朝食バイキングの代わりに、おにぎり弁当まで作ってもらえた。無理言っちゃってすいませんでした。
 ホテルのカウンターで旨いメシ屋を尋ね、教えてもらったのが同じ町内の「西陣」という居酒屋だ。特に変わったところはないけれども、旨くて安くて愛想がいい。地元でかなりの人気店というのもうなづける店であった。新物のサンマ刺身、ホヤ酢の物、カスベ(エイ)の煮付等々たらふく食べ、お酒もかなり飲んで1人3000円ちょっと。素晴らしい〜。
写真を撮り忘れたので、またあらためて撮影に(?)来ようっと。


てん馬屋のラーメン


津別川は緑のトンネルを遡行する


ナイスファイトのニジマスちゃん


こちらはアメマスさん

8月27日(金)

●忠類川/標津町 カラフトマスよいずこ〜?
 この日は忠類川からスタート。
メインターゲットは旬真っ盛りのカラフトマス(ピンクサーモン)、しかも今年は1年おきの豊漁年・・・のはずなのだが、事前に得た情報はお暗いばかり。忠類川も沿岸も、恐ろしいほど魚影が薄いというのだ。海水の異常な高水温のせいなのか、川が渇水続きのせいなのか、うるう年のせいなのか、理由は分からないが、ほとんど釣れていないのである。
 で、実際に川を歩いてみると、ん?んん?んんん?魚影が見えない。豊漁年なら川の中がマスの絨毯になっているはず。不漁年の昨年でさえ踏んづけそうになるくらいは確認できた。しかし今年は、まさに「数えるほど」しか見えないのだ。
 で、朝マズメから9時頃まで頑張ったけれど、釣り上げたのは大野君の1尾のみ、しかもスレ掛かり。後日この日のデータを見ると、私たちが釣っていたC&R区間(第1管理棟区間)での釣果はたったの3尾だから、1つでも顔を見られただけ優秀か?ただし上流域の第2管理棟区間では、ぼちぼちと数が上がっていた。群れが上流に移動してしまい、魚が薄くなった場所を我々は釣っていたようだ。

●春別川/別海町 アメマスはいい感じ♪
 次はどこへ行こうか悩んだ一行。地元の方から情報を仕入れようということになり、中標津のきくち釣具という釣具店へ。店の方には親切にアドバイスをいただき、コーヒーまでご馳走になってしまった。その結果、向かったのは春別川。過去何度も訪れた当幌川の少し南を流れる川だ。ちなみに当幌川はヒグマ警報が出ているとかで断念。
 10時30分、入川点から私と稲葉氏は下流へ、浦嶋君、大野君は上流へ向かう。釣り始めてすぐは反応がイマイチだったのだが、下ってゆくうちにアタリが活発になる。
 この川は小さな湿原河川で川原などなく、河畔林は鬱蒼と茂り、岸からではろくに竿を振れやしない。幸い川底はほとんど砂で、水深も浅めなので、ウェーディングして釣り下っていく。倒木の下やちょっとした深みにシュガーミノー50等の小型ミノーを投げ、あまり移動しないようにチョンチョン動かすとガバッと出る。狙い通りに事が運ぶので痛快だ。試しにこぶんを投げてみると、いとも簡単に水面が割れる。さすがにフッキングは悪いが、これもまた楽し。
 ヒットした魚はアメマスばかり。私と稲葉氏2人では、27〜33cmの納得サイズが15尾ほど。それ以下は無数。ところが上流組は小型ばかりだったらしい。誰かが釣った後だったのか?
 ともあれこの川を十分に満喫し、13時過ぎに終了。

●本日の昼食 丸福/中標津町 このラーメンは★★★級
 昼食はまたもラーメンである。昨年初めて訪れ、一度にしてファンとなった店だ。なんでもベーシックなラーメンのスープが変わったとか。我々は「本丸」と名付けられたそのシリーズの、醤油と塩をオーダーする。
 リニューアルしてもやっぱり、この店はヨイ!昨年食べた時はちょっとコクが強すぎるかな、と個人的には感じていたのだが、新しいスープではそれも解消されていた。獣骨系素材と海鮮系素材のバランスも絶妙で、それぞれの旨みがありながら、変に尖ったところがない。スープと細め縮れ麺との相性もばっちりだ。
 サイドオーダーのギョウザがまた、昨年も感心させられたのだが旨いこと。ここはメニューの種類がやたら多いので、1週間くらい毎日通って、気になる料理を全制覇したいものだ。特にカレーライスとチャーハンが、非常に気になる・・・。

●松法漁港/羅臼町 ビッグガヤ出現!
 羅臼への移動中、またもやりましたソフトルアーによるガヤ釣り大会。種類がちょっと違うとはいえ、メバルが日中から入れ食いになるなんて、さすがは道東。今年も端から当たる当たる。ダブルヒット、トリプルヒットも珍しくない。稲葉氏は昨年の絶好調をそのまま維持し、28cmという昨今船釣りでもそうお目にかかれないようなグッドサイズまでゲットだ。この親父、ガヤ釣りの天才か?
 そうそう、最近この魚って、名古屋近辺のスーパーでもガヤメバルって名で売られていますな。そこそこの値段が付いていた。道産子の私としては、ちょっと意外。

●本日の宿 民宿本間/羅臼町
 ということで本日の宿は、4年連続の本間さん。やっぱここのメシは忘れられないんだよな〜。海の幸、それも知床の「地物」をたらふく食べたければ、ここしかありませんよ!でも今年は漁が安定しておらず、たとえば毛ガニは水揚げが少なく苦労しているらしい。「かといって他地域のカニを使うのは主義に反するので、9月くらいからは紅ズワイを使うことになります」とお母さん。
 昨年シャツを忘れていった浦嶋君は「取り返しにきたよー」なんて宿に入ったのはいいものの、結局もらって帰るの忘れてやがんの。


忠類川の瀬を攻める


春別川は鬱蒼とした林の中


丸福にて。テラス席だよ


これはデカい、28cmのガヤ


一本道沿いなので間違うことはない

8月28日(土)

●ルサ川河口/羅臼町 やっぱり釣れないカラフトマス
 早起きして朝マズメに海岸でカラフトマスを狙う。前日にきくち釣具で好調と聞いた、ルサ川の河口付近だ。周囲には他にも10人ほどの釣り師が。しかし誰の竿も曲がらない。魚の群れも、ハネもまったく確認できない。私など最近地元で秘密兵器と噂のレンジセレクターKRS-85Sを3個もロストして頑張ったのに。6時過ぎに終了。本間に戻り、旨い朝飯で癒される。

●お土産ショッピング 松田水産/羅臼町 や、安いんですっ!
 宿を後にした我々がまず向かったのは、松田水産という海産物卸業者。実は昨年、ウトロで旅の駅というカニ販売所に入り、安さと質の良さに仰天したのだが、その本社なのである。本間で確認したところ、店を構えてはいないが小売りも宅配もOKとのことなので、お土産調達に向かったわけだ。水槽にはタラバ、毛ガニ、花咲、アブラガニ、イバラガニといるわいるわ。活けで安定供給するには輸入物がメインだったりもするのだが、安くて旨ければそれもまた良し。活けのカニを選んで、茹でたものを宅配してもらったが、結果はみごと期待通りであった。
 また羅臼名産ホッケの干物等は、羅臼市街地にある道の駅(ソフトクリームが激ウマ)で購入した。

●サシルイ川/羅臼町 オショロコマは本当によく釣れる
 せっかく知床に来たのだから、飽きるほど釣れるオショロコマにも挨拶していかねば。はじめは羅臼川を釣ってみようと思っていたのだが、準備していると地元のオヤジさんがやってきて「それならサシルイ川だべさ!」とほとんど強要する(笑)ので、流されてみることに。サシルイ川は以前にも釣ったから、他の川にしてみようと思っていたのになぁ。
 11時過ぎまで2時間弱の釣りだったが、結果は語るまでもなし。というか前回来た時以上に良く釣れた。オショロコマにしては良型の20cmアップもけっこう混じって楽しめた。30cm級の魚体も確認できたし。
 大活躍なのは大野君。河口から最初の堰堤下で60cmアップの「禁漁魚」をヒットさせてしまい、ハラハラドキドキのファイトでキャッチ&リリースに成功。海では食わんかったのに・・・。

●斜里川/清里町 2年連続でコケちゃった
 あまりにも天気がよいので知床峠をドライブすることに。その後はウトロでちょっと買い物をして、14時過ぎに斜里川へ。昨年たいした釣果が得られなかったのでリベンジを意気込んでの選択だ。
 入川したエリアは、昨年入ったところよりも幾分川の変化が多い。いい雰囲気の深みや倒木があり、いかにも大物が潜んでいそう。噂の怪物ニジマスに出会えるか?・・・やっぱ出会えませんでした。小型のアメマスヤマメのみ。とほほ。1時間ちょっとで終了。
 ところで釣っている最中に足元を遡上中のカラフトマスが何尾も通り過ぎていったが、オホーツク側の遡上はけっこう順調なのかな?

●屈斜路湖/弟子屈町 この風景は癒されます〜
 この日の宿が川湯温泉なので、最後の釣り場はその近く、屈斜路湖および流入河川の河口部。湖では良型のアメマスニジマスが好調とのことだが、結局何も釣れず。でも夕暮れの素晴らしい光景の中に身を置けただけで良しとしよう。やっぱ美しいよね、道東は。

●本日の夕食 源平/弟子屈町(川湯温泉) イモが素敵!!
 本日の宿は「御園ホテル別棟 ラルゴ」。川湯温泉屈指の大ホテルが、今はなき拓銀の保養所を買い取って始めた素泊まりプチホテルだ。作りはいかにも保養所だが、源泉掛け流しのお湯は素晴らしい。プライスも1人5000円弱とリーズナブル。中部で言えば下呂温泉に当たるような温泉街で、こういう良心的な宿が存在するとはうれしいね。
 夕食はラルゴの支配人に教えてもらった源平という居酒屋。宿から5分も歩かない近さだ。焼肉からラーメンまで何でも揃うが、何を食べても旨い。中でも産地指定のジャガイモを使ったコロッケや春巻きは絶品。これは素の状態を食してみたいと、メニューにはないジャガバターを無理矢理作ってもらったが、ワンダホ〜〜〜であった。焼酎を2本もキープしてお会計は1人5000円ほど。立地を考えればお安めだろう。


知床の夜明けなのだ


カニ、カニ、カニ・・・


オショロコマはかわゆいの〜


大野君、苦笑のビッグファイト


屈斜路湖の夕暮れなのだ

8月29日(日)

●釧路川/弟子屈町 アメマスは親父達に微笑む
 泣いても笑っても最終日。我々は昨年楽しい思いをした釧路川にすべてを賭ける。6時。昨年初冬、私が入れ食ったまさにそのポイントから釣り開始。だが、いつもそう簡単には事が運ばない。魚信を求め、私は上流へ、他の3人は下流へと進んでゆく。
 小1時間後、本流が岸にぶっつけ、川底をえぐる深場に私は差し掛かる。横からは分流の流れ込み、さらに川辺の木の枝が垂れ下がり、ポイントとしては申し分なし。枝を避けてシュガーミノー65Fをキャスト。そして来た!スピードはないが、ずしりとした重量感。まさにアメマスのファイトだ。だが流心をかわすところでバラシ。次のキャスト、またも魚信。群れでいたのか?ところが連続バラシ。何て事だ〜。
 反応がなくなり、数m上流の瀬に移動。そして3度めのヒット。今度はしっかりとアワセをくれて慎重に寄せる。何度かの突っ込みをかわしてキャッチしたのは43cmのアメマス。北海道の常識ではビッグワンといえるようなサイズではない、しかし昨年の最大魚54cmよりもはるかに力強かった。見くびっていた、これが夏のアメマスなのか!
 その後、平瀬でひとまわり大きくパワフルな46cmをキャッチ。瀬肩では50cm級のチェイスを目撃したところで、他の3人と合流。彼等は尺上はいくつかキャッチしたものの、40cmは超えていない。そこで少しだけ上流に移動する。
 残念なことに上流のポイントには先客がいた。腕の良さそうな餌釣り師が、ゆうに60cmはありそうなアメマスをタモ入れする瞬間を、浦嶋君は目撃。これで闘志に火がついた彼は、1人黙々と釣り下り、私がバラシたポイントの下流まで行き見事43cmをキャッチする。大野君は私がバラした同じ場所で、40cmオーバーをバラシ。稲葉氏は不運にも良型との出会いは訪れず。
 それぞれが嬉しさ悔しさを噛みしめ、10時過ぎに今「釣行」は終了とした。

●本日の昼食 みはら/釧路市
 釧路への移動中、通りがかった釧路湿原展望台をちょっとだけ観光(扉ページの写真)。その後はお待ちかねのラーメンタイム。毎度おなじみの「みはら」だ。何度食べてもここは旨い。「滋味〜〜〜」という大野君の言葉がまさにぴったりの味。このタイプの、いわゆる釧路ラーメンの元祖とされる「まるひら」にも、いつかぜひ挑戦してみたいものだ。
 今回の旅、けっきょく毎日ラーメンを食べている(28日も源平で噴火ラーメンなる劇辛系を食べた)。なんかラーメンツアーの様相も帯びてきたぞ。さぁ次回はどうなる?

2003/09/05 佐藤ノブヲ


移動中に硫黄山(活火山)で


いい感じの本流でしょ、釧路川は


私の43cm

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